多岐川舞子 ヒット曲集2010

多岐川舞子 多岐川舞子 ヒット曲集2010歌詞
1.新宿たずね人

作詞:石原信一
作曲:徳久広司

涙こぼした グラスの酒を
あなた取り上げ 飲み干した
根なし草でも 花咲く春を
肩にもたれて 夢見たの
あれから時計は 止まったままの
わたし新宿 たずね人

うるむネオンに 背中を丸め
どこか似ている 人が行く
誰も淋しい 想いを胸に
明日の灯りを さがす街
あれから時計は 止まったままの
わたし新宿 たずね人

少し遠くを 旅しただけと
あなた戻って 抱きしめて
名前並べた ふたりのボトル
今はひとりの みれん酒
あれから時計は 止まったままの
わたし新宿 たずね人


2.信濃川

作詞:かず翼
作曲:弦哲也

闇にひと声 夜汽車の汽笛
雪の平野を 遠ざかる
華を咲かせて 欲しいから
心で見送る あなたの背中
ひとり身を引く 悲しみを
泣いて流して 信濃川

もしもあなたに 夢などなけりゃ
後を追いたい すがりたい
今は別れが つらいけど
涙の先には 明日があるわ
いいの私を 忘れても
恋はひとすじ 信濃川

水に浮かんだ わくら葉さえも
ふたつ並んで 行くものを
頬を叩いて 吹く北風が
くじける私の 弱さを叱る
未練投げれば 渦を巻き
さだめ呑み込む 信濃川


3.夜汽車の女

作詞:たかたかし
作曲:徳久広司

逢えば心が 迷うだけ
別れは手紙で つたえます
走る夜汽車は 海沿いの町
窓に漁り火 揺れて眼を濡らす
もうあなたの胸には もどれないから
北へ北へ北へひとり 帰ります

いくらやさしく されたって
あなたを待ってる ひとがいる
求めきれない 女の夢に
焦れてあなたを 深く傷つけた
もうあなたの胸には もどれないから
北の北の北の町へ 帰ります

これでいいのと つぶやいて
心の傷みに たえてます
今の幸福 大事にしてね
自分ばかりを どうぞせめないで
もうあなたの胸には もどれないから
北へ北へ北へひとり 帰ります


4.ひとめぼれ

作詞:水木れいじ
作曲:岡千秋

他人が泣いてりゃ ほっとけず
買った苦労で 泣かされる
あんな野暮天 もう知らないよと
愛想つかして 飲むお酒
けどね けどね 憎たらしいけどね
ひと目惚れしてね…あんたの世話をやく

ひとつ覚えの 無法松
酔ってうなって ちどり足
時代遅れの 男の人生が
わかるもんかと 見栄をきる
けどね けどね 憎たらしいけどね
ひと目惚れしてね…あんたに肩をかす

恋は涙で 味がでる
耐えて尽して 知った春
俺が好きなら 黙って来いと
言っているよな うしろ影
けどね けどね 憎たらしいけどね
ひと目惚れしてね…あんたについて行く


5.あんたの海峡

作詞:土田有紀
作曲:岡千秋

男の愛が さめるから
女の未練が からみつく
さよならだけは 言わないで
走る桟橋 連絡船は出る
霧笛よ泣くな ぐずれば逢いたい
あんた あんた あんたの海峡

背中をなでて 詫びた男
許せはしないと 目に涙
消された夢に すがるのは
怨みごころの 裏返し
霧笛よ泣くな ぐずれば逢いたい
あんた あんた あんたの海峡

お酒が強く なったのは
飲まなきゃ 夜明けが遠いから
こゞえる命 抱きしめて
せめてキリリと 紅をさす
霧笛よ泣くな くずれば逢いたい
あんた あんた あんたの海峡


6.夢織り酒場

作詞:里村龍一
作曲:伊藤雪彦

煙草の空箱 鶴に祈り
飛ばせば涙が あとを追う
想い出を いいことばかりの 想い出を
濃い目のお酒に 泳がせて
別れに泣いてる 別れに泣いてる
夢織り酒場

時雨が落葉に 沁みる夜は
恋しさばかりが 胸に降る
想い出が 捨てなきゃいけない 想い出が
こころの瞼に 焼きついて
酔うほど悲しい 酔うほど悲しい
夢織り酒場

倖せ一枚 いつ織れる
あなたを探して 鶴よ飛べ
想い出に きれない情けの 想い出に
未練が涙の 河になる
初雪舞い散る 初雪舞い散る
夢織り酒場


7.石北本線

作詞:かず翼
作曲:徳久広司

未練という名の 傷あとを
連れて女の ひとり旅
北の都の 優佳良織(ゆうからおり)は
機(はた)の音さえ 哀しく響く
石北本線 終着駅を
探す私に 雪が降る

想い出捨てたい 橋の上
神居古潭(かむいこたん)の 冬の川
渡り鳥なら いつかは帰る
二度と戻らぬ 失くした恋は…
石北本線 夜更けの駅で
みんなあなたに 見える人影(かげ)

幾つの駅を 乗り継げば
あなた忘れる 春に着く
暗い窓辺に 別れの言葉
指でなぞれば レールが軋む
石北本線 旅路の果てに
明日の灯りが 見えますか


8.嵯峨野路ふたり

作詞:石原信一
作曲:徳久広司

迷子のすずめの 竹やぶに
春の光を どなたがくれた
他人(ひと)もうらやむ 幸せよりも
情一輪(なさけいちりん) 咲かせたい
京都嵯峨野路 あなたのあとを
ついてゆきます ふたり連れ

目覚めて甘えた 手枕は
心やすらぐ 日なたの匂い
胸にしまった 傷あとさえも
笑顔ひとつで 包む人
京都嵯峨野路 川面の宿で
契り交わして ふたり連れ

遠くの空から 鐘の音(こえ)
なぜか涙が あふれてくるの
いつかどこかで あきらめかけた
夢を紡(つむ)いで くれた人
京都嵯峨野路 お地蔵さまに
両手あわせて ふたり連れ


9.海峡終列車

作詞:かず翼
作曲:岡千秋

風に舞い散る 粉雪が
まつげで溶けて 涙をさそう
つれて行ってと すがった胸に
遠い海鳴り 聞くなんて…
バカね未練ごごろが 凍りつく
愛はまぼろし 海峡終列車

ベルが急かせて 閉まるドア
ふるえる指が あなたをなぞる
明日へ着けない 真冬の駅に
ひとり残して 行かないで…
バカね後ろ姿の 夢なのに
時刻(とき)を止めたい 海峡終列車

海に消えてく 窓灯り
思わず走る プラットホーム
呼んで戻らぬ ぬくもりならば
いっそ知らずに いたかった…
バカね女ごごろが 砕け散る
あなた返して 海峡終列車


10.津軽絶唱

作詞:たきのえいじ
作曲:伊藤雪彦

風がうなれば 山が啼く
三味線(しゃみ)はじょんから 身を焦がす
こんな日暮れは 心も時化る
あなた恋しと また愚図る
津軽 お岩木 五所川原
のぼり列車の 憎らしさ

書いて破って また書いて
出さずじまいの この便り
まぶた閉じれば あなたが浮かぶ
行くに行けない すがれない
津軽 薄墨 冬籠(ごも)り
ひとり寝返り 打つばかり

凍りつくよな 北颪(おろし)
雪は下から 舞いあがる
こんな夜更けは 心もさわぐ
未練ばかりが 押し寄せる
津軽 しぐれて 虎落笛(もがりぶえ)
胸の熱さが 届かぬか


11.あなたの女

作詞:吉岡治
作曲:伊藤雪彦

おまえと一から出直すと
ちいさなわたしの肩を抱く
指でかくした男の涙
忘れない
夢でもいいわ 夢でもいいわ
きょうからわたしは あなたの女

ふたりの指輪はなくっても
こころに飾りが あればいい
逃げた夢なら あなたと捜し
生きてゆく
つまずかないわ つまずかないわ
きょうからわたしは あなたの女

つましい春でも ふたりなら
苦労を笑顔にかえられる
浮いて沈んで 見上げる街に
雨がふる
ふりむかないわ ふりむかないわ
きょうからわたしは あなたの女


12.海峡たずね人

作詞:石原信一
作曲:徳久広司

手紙の消印 手がかりに
あなた探して 北の果て
幸せつかめと 男文字
寒い心に 突き刺さる…
汽車から船に 乗り換えて
わたし…海峡たずね人

岬の灯台 照らしてよ
あなた今ごろ どのあたり
離れて初めて 気がついた
愛の深さを ぬくもりを…
汽車から船に 乗り換えて
わたし…海峡たずね人

サハリンおろしが 頬叩く
あなた悔やんで いませんか
さびれた港で めぐり逢い
馬鹿なやつだと だきしめて…
汽車から船に 乗り換えて
わたし…海峡たずね人